iPS細胞から作った網膜の細胞移植「安全性確認」と発表

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iPS細胞から作った網膜の細胞移植「安全性確認」と発表

201918 1213分NHK全国ニュース

iPS細胞から作った網膜の細胞を重い目の病気の患者に移植する世界初の臨床研究を行った神戸市の理化学研究所などのグループが、初めて詳しい経過を学会で報告し、移植から1年以上たっても目立った拒絶反応は見られないなど「治療の安全性が確認された」と発表しました。

理化学研究所の高橋政代プロジェクトリーダーなどのグループは、おととし、拒絶反応が起きにくい特殊なiPS細胞から作った網膜の細胞を、「加齢黄斑変性」という重い目の病気の患者5人に移植する臨床研究を世界で初めて行いました。

グループは18日、東京で開かれた学会で初めて、これまでの経過観察の結果を報告しました。

それによりますと、1人の患者にiPS細胞の移植によると見られる軽い拒絶反応を示す検査結果がでたものの、症状は見られず、全体として目立った拒絶反応は起きていないということです。

また、いずれの患者も移植した細胞ががん化するなどの異常はなく、「治療の安全性が確認された」と発表しました。

グループは、視力の回復など治療の効果についても引き続き調べることにしています。

高橋プロジェクトリーダーはNHKの取材に対し、「満足できる結果で、iPS細胞を使った治療の実用化に向けて7合目の位置まで来た」と話しています。

 

 

他人のiPS細胞移植、1年後も安全確認 理研など

後藤一也 2019年4月18日11時54 朝日新聞電子版

高橋 雅代プロジェクトリーダー

高橋 雅代プロジェクトリーダー

 

日本眼科学会総会で発表する理化学研究所の高橋政代プロジェクトリーダー=18日午前、東京都内

iPS細胞

iPS細胞

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 理化学研究所などは18日、他人からつくったiPS細胞を目の難病の患者5人に移植した臨床研究について、術後1年の経過を発表した。移植した細胞はがん化せず、強い拒絶反応もなかったことから、安全性が確認できたという。他人のiPS細胞を使った移植で、1年間の安全性を検証した報告は初めて。

 理研などの研究チームは2017年3~9月、他人のiPS細胞からつくった網膜の細胞を、失明のおそれがある網膜の病気「加齢黄斑変性」の60~80代の男性5人に移植した。他人のiPS細胞は患者本人のものに比べ、費用や準備期間を抑えられる。

 東京都で同日始まった日本眼科学会総会で発表した理研の高橋政代プロジェクトリーダーによると、移植した細胞はがん化することなく、1人に軽い拒絶反応があったものの、薬を使ったところ治まった。移植した細胞は5人とも定着しているという。

 高橋さんは「目的は達成された。これで他人のiPS細胞の安全性は確認できた」と話す。今後、治療の実用化に向け企業で治験が始まる予定だ。加齢黄斑変性以外の病気の臨床研究も進めるという。(後藤一也)

     

 〈iPS細胞人工多能性幹細胞)〉 皮膚や血液などの細胞に特定の遺伝子を導入し、心臓や神経、肝臓などさまざまな細胞になれる能力を持たせた細胞。無限に増やすことができる。山中伸弥・京都大教授らが2006年にマウスで、07年にヒトの細胞で作製に成功。山中氏は12年、ノーベル医学生理学賞を共同受賞した。iPS細胞を使った再生医療の研究は世界で広がっている。病気の仕組みの解明、創薬研究など幅広い応用も期待されている。


目の難病に他人iPS、1年後の安全性初確認…理研・高橋政代氏

読売新聞電子版

目の難病患者に対し、他人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から網膜の細胞を作って移植する臨床研究を進める理化学研究所の高橋政代・プロジェクトリーダーは18日、患者5人への移植から1年を経ても目立った拒絶反応や副作用は確認されなかったと発表した。他人のiPS細胞を用いた移植で、1年にわたって安全性が示されたのは初めて。

 発表によると、5人中1人に軽い拒絶反応がみられたが、抗炎症薬の注射で治まった。治療しないと視力が徐々に低下する恐れがあったが、移植した細胞は1年後も残り、全員の視力が維持されているという。

 他人のiPS細胞は京都大が備蓄しており、患者本人から移植ごとにiPS細胞を作るよりコストと時間が大幅に削減できる。このため、パーキンソン病(京大)や心臓病(大阪大)、脊髄損傷(慶応大)などの治療計画も進んでいる。

 

2019年4月18日