iPS細胞との出会い

[Ⅰ]iPS細胞との出会い

1.妻の病気

iPS細胞という言葉を初めて知ったのは2011年6月のことであった。その頃、血液がんの一種である骨髄形成症候群(MDS)という病気で入院していた妻に、毎日読み終えた日経新聞を届けていた。こうがん剤治療は効果がないとの理由で打ち切られ、延命治療としては輸血だけが残されていた。治療に専念していた妻は科学欄にまで目を通す毎日であった。その中に、東京大学医科学研究所の江藤浩之先生がiPS細胞から血小板を作り出す研究をしているとの記事に興味を抱いた。輸血で延命していることから、血液の情報には関心を持っていたようだ。

妻は研究に役立てるために寄付をしたいと言い出した。子供が大きくなってから仕事を始めたので、いくらかの蓄えがあった。自分も妻と同額を医学研究目的にと東京大学に寄付した。二人の名前が安田講堂の銘板に刻まれた。

 

 

医科学研究所の江藤先生は、その後京都大学iPS細胞研究所に移られることを新聞で知った。そこで、京都大学にも二人で寄付することにした。それから半年もたたない2011年12月に妻は亡くなった。

妻の遺産の大半を東京大学と京都大学に医学研究目的に寄付させていただいた。「一年後の生存率20%」との余命宣告をされてから、一年をはるかに超え544日も生きることができた。これは多くの方から貴重な血液をいただいたお蔭である。そうした思いから、妻が働いて残してくれたものは自分の老後に使うより、少しでも病気で苦しむ人の役に立ちたい、医学研究目的に使って頂くことが妻の遺志でもあると考えたからである。

 

昨年夏ごろ、血小板の臨床研究がいよいよ始まることをニュースで知った。少しでもお役に立てたと思うと喜びもひとしおであった。京都大学の発表によると、iPS細胞から血小板をつくり「再生不良性貧血」の患者に輸血する臨床研究は近々始まる予定であるという。             

東京大学から毎年感謝の集いに招かれている。集いでは安田講堂で講演があり、2015年ノーベル物理学賞を受賞された梶田隆章教授ニュートリノの話を聞いたことがある。

 

2012年10月8日、京都大学山中教授がノーベル賞を受賞されるとのニュースに接した。

 

山中伸弥所長がノーベル生理学・医学賞を受賞!

ノーベル財団(本部:スウェーデン)は、日本時間の10月8日(月)夕方、ノーベル生理学・医学賞を山中伸弥 iPS細胞研究所長(米国グラッドストーン研究所上席研究者)に贈ると発表しました。共同受賞者は、ジョン・ガードン卿(英国ケンブリッジ大学ウェルカム・トラスト/英国癌研究基金ガードン研究所教授)です。受賞理由は成熟した細胞を多能性を持つ細胞へと初期化できることを発見したためです。

(京大iPS細胞研究所ホームページ)

 

このニュースから8日後の10月16日、京都大学の山中教授から直々に感謝状を頂き記念撮影もしていただいた。後に、国から褒章と木杯を戴いた。毎年、この木杯で新年を祝うのが楽しみの一つである。

 

国からの褒章

 

2.加齢黄斑変性と告げられて

その翌年(2014年)8月の終わりの早朝、パソコンに電源を入れると、右側の枠が何となく歪んでいるように見えた。幸運だったのはその二日後(金曜日)に人間ドックを予約していたことである。夏の疲れかもしれないと思いつつ眼科の女性医師に「ゆがみ」を訴えると、翌週9月3日(水曜日)に検査をすることになった。9月3日、病院で診察を受けると加齢黄斑変性であると告げられ、その日の内に抗VEGF薬の注射が施された。迅速な処置であった。4年経過したが早期発見早期治療のお蔭で、日常生活は不自由するはなく、ときには高速道路を運転することもできる。

それから10日も立たない9月12日、テレビでビッグニュースが流れた。神戸の理化学研究所で加齢黄斑変性の患者にiPS細胞の移植手術を行われたというニュースである。数ある病気の中で加齢黄斑変性が臨床研究対象の第一号になったことに驚くと同時に、何かの因縁があるように思った。妻と私のいずれもがiPS細胞に係る治療を受けられる病気であることに偶然とはいえないような思いがした。明るい光が見えたような気がした。

 

3.「友の会」に参加

翌年10月に患者団体「関西黄斑変性友の会」を立ち上げ、情報収集を行い直接会員やホームページをつうじて提供する活動に携わることになった。70歳も過ぎると世の中とのつながりは次第に減っていく。大学の臨時講師のような仕事も75歳で辞めることになる。病気を通してしか役立つ方法はないとの思いからであった。それまで関西での患者に対する支援活動は、東京を拠点に活動していたAMD Internationalの神谷和子さんと大阪市内で眼鏡店を営む星野龍一さんがされていた。お二人から関西で患者会を立ち上げようとの誘いを受け代表世話人の役目をお引き受けすることになった。

友の会発足について、神戸新聞からインタビューを受け顔写真入りで掲載していただいた。生れて初めてのことである。翌年5月にはテレビ朝日の「たけしのみんなの家庭医学」という番組から取材を受けた。階段がゆがんで見えるので、気を付けて昇り降りする話をした。テレビに出たのも初めての経験であった。

 

[Ⅱ]加齢黄斑変性とiPS細胞について

 

患者会の活動に関わるようになって、加齢黄斑変性とiPS細胞の臨床研究に関する情報を意識して集めてきた。講演会には積極的に参加し研究論文を読み理解を深めるように努めた。そこで加齢黄斑変性とiPS細胞について基本的なことをまとめることにした。

図を使った方がわかりやすいのだが、著作権のことも考え控えることにした。文章が多くなったが、最後にiPS細胞に関する情報を得られるホームページを記載したので参考にしていただければと思う。

 

1.iPS細胞とは

iPS細胞とは京大のホームページには次のような説明がされている。

人間の皮膚などの体細胞に、ごく少数の因子を導入し、培養することによって、様々な組織や臓器の細胞に分化する能力とほぼ無限に増殖する能力をもつ多能性幹細胞に変化します。 この細胞を「人工多能性幹細胞」と呼びます。英語では「induced pluripotent stem cell」と表記しますので頭文字をとって「iPS細胞」と呼ばれています。 名付け親は、世界で初めてiPS細胞の作製に成功した京都大学の山中伸弥教授です。

下3番目の写真は京都大学iPS細胞研究所の展示室に置かれた顕微鏡から撮影したものである。

 

 

京都大学iPS細胞研究所は一年に数回一般公開をしている。その時の説明によるとiPS細胞は人の皮膚や血液の細胞に四つの遺伝子(多能性誘導因子)を導入して培養する。山中教授はこの四つの遺伝子をつきとめられた。

(図は京大iPS細胞研究所ホームページより)

 

(2月13日NHK総合テレビ【探検バクモン】より)

 

iPS細胞はそのままでは人の体に移植することはできない。例えば神像や神経など、再生すべき細胞に分化しなければならない。受精卵が細胞分裂を繰り返して人に成長するのと同じプロセスをたどる。分化誘導するためには、物質を加える。研究所の説明員によると、どのような物質を加えるかは発生学という学問からある程度推定できるそうだ。iPS細胞には人の細胞に変化していく遺伝子情報がある。

 

(図は京大iPS細胞研究所ホームページより)

NHKのテレビでは下のような図を使って説明された。iPS細胞は色々な遺伝子情報を持っている。

(2月13日NHK総合テレビ【探検バクモン】より)

 

筋肉の細胞を作りたい時は、その部分のみを取り出すのだそうだ。

(2月13日NHK総合テレビ【探検バクモン】より)

このような技術によって体の細胞が作られていく。番組の中で山中先生は、細胞に分化誘導させるのであって臓器を作るものではないと強調されていた。すなわち心臓であれば、心臓の細胞を作るのであって、心臓を作るのではないということだ。

(2月13日NHK総合テレビ【探検バクモン】より)

 

 

2.臨床研究の始まり

2014年9月12日発表された加齢黄斑変性の患者に対するiPS細胞は自分の細胞から作ったものであった。自分の細胞のことを「自家細胞」と呼ぶ。

講演会で見たスライドには「自家iPS-RPE細胞シート」と書かれている。「RPE細胞」とは網膜色素上皮細胞のことで、シート状のものが移植された。

一例目は移植を果たしたが、続く二例目は遺伝子異変が見つかり移植を断念したと伝えられている。自家細胞による臨床研究は実質的に一例だけで終わった。

iPS細胞の培養に一年近くの長い期間がかかる上、安全性確認のために患者一人につき1億円とも言われる費用の問題がある。

 

(2月13日NHK総合テレビ【探検バクモン】より)

 

3.自家細胞から他家細胞へ

この自家細胞の機関や費用の問題を解決するため、他人の細胞から作ることが考えられた。「自家細胞」に対して他人の細胞のことを「他家細胞」という。備蓄した他家iPS細胞を使えば費用を節減し時間を短縮できるというわけだ。

「自家細胞」の場合は、細胞シートが移植されたが、2017年に行われた5人の患者に対する臨床研究では「懸濁液を注射する」方法がとられている。RPE懸濁液移植手術のあと、網膜前膜除去手術が行われる。

 

「他家細胞」を用いた臨床研究については、2017年3月28日に発表があった。兵庫県内の60歳代男性に「他家細胞」から作った網膜上皮細胞による手術をしたという。新聞初めテレビで大きく報じられた。この時、神戸新聞、産経新聞、読売新聞、NHK神戸放送局から取材を受けコメントを求められた。次は神戸新聞の記事を抜粋したものである。

神戸新聞 医療ニュース   2017.3.28  21:25

 世界初、神戸で他人のiPS移植手術 理研など

神戸市立医療センター中央市民病院(同市中央区)と理化学研究所多細胞システム形成研究センター(同)は28日、重い目の病気を抱える兵庫県内の60代男性患者に、他人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った網膜の細胞を移植する手術を同病院で実施した、と発表した。iPS細胞を使った移植は、理研多細胞研などが2014年9月、世界で初めて実施して以来2例目で、他人からの移植は世界初となる。

 

 他人iPS移植 難病患者ら「研究は希望の光」

「生きる希望の光だ」。兵庫県内の難病患者らは、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った治療の確立へ強い期待を寄せた。

加齢黄斑変性の患者でつくる関西黄斑変性友の会代表世話人の高田忍さん(75)=西宮市=は、移植の臨床研究に参加を希望する多くの患者から相談を受ける。「重症化し失明を恐れる人には切実な問題。より安く、短時間でできる方法として実用化への期待は大きい」と話した。

この神戸新聞の記事からはシート状の網膜色素上皮細胞(RPE細胞)を移植したのか、それとも懸濁液を注射したのか明確ではない。記者は、その手術内容にまで正確に理解し記事にしてはいないように思った。

産経新聞と読売新聞は次のようなコメントを掲載してくれた。

(いずれも2017.3.29朝刊)

産経新聞

関西に住む患者らでつくる「関西黄斑変性友の会」(大阪市)の星野龍一事務局長は「実用化に向けた第一歩といえる。患者にとって明るい兆しになると感じている」と述べた。同会の代表世話人で、滲出(しんしゅつ)型加齢黄斑変性を患う高田忍さん(75)=兵庫県西宮市=は「実用化されても、費用面や安全性などの課題は残る。過大な期待はせず、早期発見や早期治療を促すことも重要だ」と話した。

読売新聞

加齢黄斑変性の患者ら約50人でつくる「関西黄斑変性友の会」の代用世話人、髙田忍さん(75)(兵庫県西宮市)は「iPS細胞を使った医療の実現に近づく大きな一歩だが、研究段階なので、結果を冷静に見守りたい」と話す。

 

この他家細胞の臨床研究は、次の研究機関の協力のもとで行われた。

再生医療用iPS細胞のストックを進めてきたCiRA(京大iPS細胞研究所)が他人由来のiPS細胞を提供し、理化学研究所CDBは移植用の網膜色素上皮細胞を製造する。計画では患者への移植を行うのは神戸市立医療センターと大阪大学であった。2017年3月から11月までに5人の加齢黄斑変性に患者に手術が行われたが、実際に大阪大学で行われたかは明らかではない。

 

この「他家細胞」による手術の発表から10ヶ月後の2018年1月に次のような発表があった。

他人のiPS細胞を使って網膜の病気を治療する臨床研究で、手術を受けた5人の加齢黄斑変性の患者の内2017年6月に手術した70代男性の網膜の上に膜ができ、取り除く再手術をしたと理化学研究所などのチームが発表した。失明のリスクは少なく拒絶反応もないとの説明だ。(2018,1,16)

 

他人の細胞は拒絶反応の問題があり、誰にでも使えるというものではない。ところが世の中には、血液型のO型のように拒絶反応を起こしにくい特殊な免疫タイプを持った人がいる。

京都大学では日本赤十字社の協力を得て、多くの人に適合する遺伝子をもったiPS細胞の備蓄を進めてきた。現在では日本人の40%に適合できるiPS細胞が備蓄されているという。

(2月13日NHK総合テレビ【探検バクモン】より)

 

(2月13日NHK総合テレビ【探検バクモン】より)

人には血液型のようにそれぞれ細胞の型がある。誰にでも提供できるというもではない。自分に合った細胞でなければ拒絶反応が起こる。

(2月13日NHK総合テレビ【探検バクモン】より)

自分以外の人に提供できる細胞を持った人がいる。京大は日赤などの協力でこの細胞の型を持つ人を見つけ出した。4つの型で日本人の40%=4000万人をカバーできる種類のiPS細胞をストック(備蓄)している。

(2月13日NHK総合テレビ【探検バクモン】より)

 

京都大学は、昨年12月今後iPS細胞の備蓄は外部に移管すると発表した。この決定は治療用細胞を製造・出荷する事業は研究とは異なることからなされた。(2018年12月18日)

 

4.臨床研究から治験へ

次の段階は、より多くに患者に研究対象を広げることである。昨年11月21日兵庫県宝塚市で行われた社会人対象のセミナーで理化学研究所生命機能科学研究センターの大西暁士先生が「全国の他の施設でも臨床研究を行う計画である。」と語られた。

その際は公表され、患者募集も行われると思われる。このことは、ネットで調べると高橋政代先生が日本眼科医会で講演されたスライド(2018,5,30)にも書かれている。

実用化されるためには「治験」というプロセスを経る必要がある。「多施設」による手術が臨床研究、臨床試験なのか治験なのかは今の所は発表がないのでよく分からない。

実用化されるまでには、臨床研究、臨床試験、治験というプロセスを得る必要がある。

 

ここで、臨床研究、臨床試験、治験の違いを整理しておきたい。 (以下の説明は新聞記事から引用したものである)

 

臨床研究とはどのようなものですか?

人を対象として行われる医学研究のことです。病気の予防・診断・治療方法の改善や病気の原因の解明、患者さんの生活の質の向上を目的として行われます。そこでは、長時間かけて発症する病気や、稀にしか見られない病気も対象になりますし、すでに行われている治療の効果やその予後を観察していくこともあります。医療に活用できる確かな情報とするため、患者さんにご協力いただいて行われるのが臨床研究です。

 

臨床試験や治験は、臨床研究とどう違いますか?

 臨床研究、臨床試験、治験は図に示すような関係にあります。臨床試験は、臨床研究のうち、治療や指導などの介入を行って、その結果を評価するものを言います。治験は、臨床試験のうち、新しい薬や医療機器が国の承認を得て一般の診療で使えるように、客観的なデータを集めることを目的として行うものを言います。

臨床研究人を対象として行われる医学研究

臨床試験臨床研究のうち薬剤、治療法、診断法、予防法などの安全性と有効性を評価することを目的としたもの

治  験 臨床試験のうち、新しい薬や医療機器の製造販売の承認を国に得るために行われるもの

 

5.他家細胞から「マイiPS」へ、大阪万博が目標

実用化の目標は2025年大阪万博といわれている。大阪万博のテーマは「命かがやく未来社会のデザイン」である。

大阪万博を目標に二つのニュースがある。一つは「マイiPS」で、もう一つは加齢黄斑変性への実用化だ。

「マイiPS」については、山中教授が大阪万博を目標に「マイiPS」を進めると語っている。「他家細胞」ではすべての人を対象に出来ないからだ。少し長くなるが、朝日新聞の記事を引用する。

2025年大阪・関西万博に向け、低コスト、短期間で一人ひとりの細胞からiPS細胞をつくる技術開発を進め、「『マイiPS細胞』を万博会場で披露したい」と話した。

 山中所長は、新薬が高額になっている現状を踏まえ、「これからは単に新しい治療法をつくるだけでなく、低コストで提供できて初めて成功といえる」と指摘。患者自身のiPS細胞をつくるには、現在は品質の検査などに数千万円のコストと1年程度の時間が必要だが、25年ごろには「100万円で、数週間で提供できるようにしたい」と説明した。

 同研究所で進めているiPS細胞の備蓄事業については、「ベストなiPS細胞を低コストで提供することが使命」と強調。現在は免疫反応を起こしにくいまれなタイプの人を探し出して血液を提供してもらっているが、コストがかかる。このため、狙った遺伝子を改変できるゲノム編集技術を20年ごろから導入して免疫反応を抑え、多くの人に移植可能なiPS細胞をつくる方針も明らかにした。

 

加齢黄斑変性の実用化の時期については、昨年12月神戸アイセンター開設一周年記念行事の場で、関係者から大阪万博を目標にしているとの発言がありました。最初の臨床研究から10年です。是非その頃には実現してほしいものです。

iPS細胞の臨床研究は加齢黄斑変性から始まったが、最近では他の細胞の研究が進んでいる。新聞には毎日のように新しい情報が伝えられるようになった。

(2月13日NHK総合テレビ【探検バクモン】より)

 

[Ⅲ]アンケート調査から

今年一月、友の会の患者会員61名にiPS細胞への期待度に関してアンケートをとった。

「iPS細胞由来の網膜色素上皮細胞を移植する臨床研究が進んでいます。実用化された場合、治療を受けたいと思いますか」と質問した。51名から回答があった。

 

年齢別でみると

 

 

受けたくない理由を聞いたところ、次のような理由が寄せられた。

80歳代

女性

もっと確実性(よく見える)が高くならないと怖いです

80歳代

女性

歳をとっているし黄斑以外でも色んな病気をかかえているから

70歳代

女性

何例もして間違いないと思ったとき、費用も自分で払える程度なら

70歳代

男性

臨床研究の進行度合いの情報が少なく判断できない

70歳代

男性

現在の治療、自身で選んだ健康食品で満足している。他の人にもお勧めしたい。

90歳代

男性

最初、医師から治療法がないといわれ、眼底を見てとても難しいと思いました。

80歳代

男性

今年で84歳、大金をかけられない

70歳代

男性

視力回復は望めないと思っているから

70歳代

女性

難病だから仕方がない

85歳

男性

高齢ですし費用の面で

70歳代

男性

費用、年齢

 

一日も早くこのような心配がなくなる情報を期待したいと思います。

 

 

iPS細胞の詳しいことについては、以下をご覧ください。

京都大学iPS細胞研究所のサイト

http://www.cira.kyoto-u.ac.jp/

 

理化学研究所

https://www.bdr.riken.jp/jp/

 

高橋政代先生講演「再生医療とアイセンター」スライド

https://www.gankaikai.or.jp/press/20180530_1.pdf

眼底写真から思うこと (眼底画像の見方)

眼底写真から思うこと

2019年2月5日、大阪の病院で3カ月ぶりに検診を受けた。いつもと同じように視力検査の他に断層写真と眼底写真が撮影された。今回は、加齢黄斑変性の右眼のほかに正常な左眼の撮影も行われた。幸い、今回も右眼は悪化しておらず、抗VEGF薬の注射はなかった。

下の表は2014年9月に発症して以来、暦年毎に注射の回数と、次の注射までの間隔を表したものである。前回の注射は2018年5月22日で9カ月間病状は安定していることになる。2016年には一度も注射がなかったのは、発症時の治療の効果が持続していたものと感がられる。その効果が薄れ2017年には4回も治療を受けた。

2018年5月以降の最も大きな生活上の違いはサプリメント服用の有無である。効果があったと判断している。

 

2014

2015

2016

2017

2018

2019

3

1

0

1

0

    8か月➡       20か月➡ 9か月➡サプリメント

 

 

下は右眼の眼底写真と断層写真である。医師の説明によると、眼底写真の色は網膜の厚さを等高線図のように表わしたものだという。緑色は正常な厚さであることを表し、白色は薄いことを示し水が溜まっていると考えられるという。この写真からは異常がないので、注射は必要ないと判断された

 

下は参考までに撮影された左眼である。右下の断層写真も異常は見られず、眼底写真も素人目にも正常なことがわかる。

 

次の写真は前回注射した9カ月前の2018年5月22日のものである。たしかに白い部分が大きく写っている。納得して注射をして貰った。

 

ところが、念の為に一昨年2017年4月21日の眼底写真をみた。この時は注射されたのである。一見した所、2月5日の写真と大きな違いは見られない。違いはといえば、この間に担当する医師が変わったということだけである。医師の判断にも個人差があるようだ。次の検査の時に、医師の判断基準を聞いてみようと思う。

 

この時から75歳以上の後期高齢者となり3割負担が適用され45400円支払っている。生命保険の手術特約も適用されなくなり負担と感じるようになった。それ以前は一割負担であったことことに加え、生命保険の手術給付金を一回当たり50000円を受け取ることができた。天と地の差がある。

サプリメントの価格
今回、注射をせずに済んだのはサプリメントの効果ではないかと考えている。発症して4年以上経過しているのに、治療をしなくて良い状態が続いているからである。2017年には4回も注射したことと比較するとサプリメントの効果を信じたい。

サプリメントはボシュロムジャパン社の「オキュバイト50+」である。同社から直接購入すると60粒(一ヶ月分)で3780円(税込み)で、3か月分に換算すると11340円となる。ところがアマゾンから三か月分を購入すると6800円である。アマゾンは大量仕入れの価格でボシュロム社から割安で入手しているようだ。この違いは大きい。

(2019,02,06 髙田 忍)

写真でわかるサプリメントの効果

写真でわかるサプリメントの効果

 

二枚の写真は、いずれも抗VEGF薬アイリーアの注射をしてから6か月経過した眼底写真と断層写真である。上は2018年5月22日、下は2018年11月6日に撮影した。それぞれ右下の断層写真では大きな相違は見られない。

しかし、左上の眼底写真は大きな違いがある。5月22日のものは赤い枠の中に白い部分が映っているのに対し、11月6日には赤い部分がうっすらと見える程度である。

医師はこの写真から5月22日には抗VEGF薬の注射をしたが、11月6日は注射の必要はないと判断した。

生活上の大きな違いはサプリメントの服用の有無である。5月22日の治療後6か月の間、医師の勧めでサプリメントを服用した結果である。この二枚の写真から見るかぎりサプリメントの効果はあるといえそうだ。

一回の注射に支払う医療費は3割負担の場合は5万円近くかかる。それに対して、オキュバイトというサプリメントは6か月分で6800円である。効果は個人差があるかもしれないが、試してみる価値はあるようだ。

尚、この間サプリメントの副次効果かどうかわからないが、コレステロールの値も徐々に低下している。

(2018,11,07 髙田 忍)

 

バランスの取れた生活で認知症を防ごう

バランスの取れた生活で認知症を防ごう

 

 大阪大学大学院医学研究科池田学教授の講演「認知症の予防と治療」を聴く機会があった。以下はその要約である。

 

 「一番なりたくない病気は何か」というアンケートを取ると、癌ではなく認知症という結果がでる。2011年の調査によると、全国で認知症患者は462万人、予備軍は400万人であった。現在ではそれぞれ500万人と推定されている。

 高齢者の比率が増加しているので、今後も増えると思われる。65歳以上の高齢者は、大阪万博の年1970年には7%で高齢化社会といわれた。1994年に14%と倍増し高齢社会、2005年には20%となり超高齢化社会となった。その上、65歳以上の一人暮らしの人の比率は毎年右肩上がりで上昇している。

 物忘れ、うつ病、せん妄、健忘症、失語症で病院を訪れる人がいる。これは必ずしも認知症ではない。認知症と正常老化の違いを比較すると次のような表になる。

 

認知症

正常加齢

原因

病気

加齢

自覚

なし

あり

記憶

経験自体いえる

明確に思い出せない

社会生活

困難

支障なし

 

 認知症に至らない症状に「せん妄」がある。これは軽い意識障害で意識水準が低下する。この原因は薬にある。抗不安薬、抗うつ薬、睡眠薬、筋弛緩剤、利尿薬、抗がん剤、ホルモン剤が影響する。二つ以上の病院で治療を受ける場合は、薬手帳を示すなどして注意する必要がある。

 認知症の危険因子は加齢である。5歳ごとに倍増する。75歳から79歳では5%の人が認知症であるが、80歳~89歳は30%、90歳~94歳は60%となる。

 それでは認知症は予防できるか。原因は脳梗塞である。脳梗塞は早期発見、早期治療で予防できる。頭部CTで梗塞があると判断すれば、大きな血の塊を取り除く手術を受けることが出来る。

 喫煙、大酒、高血圧、糖尿病、脂質異常、心臓病、痛風は脳梗塞の予備軍である。

 脳梗塞のなりかけには、意欲が低下する。たとえば外からヘルパーさんが来ている時は、家事もできるが、一人になると何もできない。閉じこもりになる。昔は、家族が多く体を動かさざるを得なかった。寝転んでいると孫が心配して声を掛けるようなことがあった。一人暮らしの増加で家族の支えが減ってきた。それに替わるのがデイサービスである。(体も動かし、緊張もするからだと思う)

 肥満や糖尿病に注意し適度な運動が必要である。閉じこもりは運動量が低下する。読書やテレビを見て知的活動をするなどバランスのとれた生活をするように心掛けるべきである。

 以上が講演の要約である。

 加齢黄斑変性の患者は、外出時の転倒を恐れ自宅に引きこもりがちにならないようにしたほうがよいと思う。バスや電車に乗って外出すれば、体を動かすし緊張もする。外の世界の刺激も得られると思う。友の会の企画する定例会のほか、歩こう会や見学会多くの人の参加を期待している。 (髙田 忍)

 

見えた瞬間

難病指定 網膜色素変性症患者が見えた!

58歳 女性 大阪市ご在住

長年お世話させて頂いた<難病指定>網膜色素変性症患者さんの見えた瞬間

5年前娘さんがネット検索で当店のことを知りご来店いただき、遮光レンズや様々手法で対応し見えていたが徐々に視力が落ちてゆき、とうとうある日、本当に見えなくなっており患者本人は驚きと失念のあまり涙ボロボロ流される場面に立ち会ったりしてまいりました。本人ともども小生も大変苦しい思いでした。最近では相手の顔などほとんど見えなくなってきて、娘さんに手を引かれてご来店されるなどお困りの様子は大変胸が痛く、見かねた末各方面にお願いして新型スマートグラス試着を数種行った。

2018年6月18日の新型スマートグラスの試着をして「見えた」瞬間の様子を動画で残します。お困りの方へなにとぞ福音とならんことを願っています。

網膜色素変性症の場合、環境を暗くする必要があり、急遽店舗のシャッターを下ろし装着テストした状況が下記画像からおわかり頂けるかと存じます。

ぶっつけ本番で撮影したため見苦しい点はご容赦願います。

動画は下記写真をクリックすると別ページが開き動画が再生されます。

装着後直ちに本スマートグラス購入を娘さんは決定、発注済み。

窪田先生 講演

高齢者医療に関して

https://youtu.be/3R-N66DFed0 

ユーチューブ動画です。リンクをクリックすると別ページが開いて見れます。

2018/06/12 窪田純子医師

認知症治療と糖尿病

糖尿病治療の目的・・・健康寿命を伸ばすこと

3秒に一人が 糖尿病糸診断されている

33分に一人が 透析導入

3時間に一人が 視覚障害へ

 

中年期(肥満・運動不足・タバコ・アルコール 生きがい不足

生活習慣病【高血圧・糖尿病・内臓脂肪】

脳卒中 心筋梗塞・骨折

要介護・ねたきり・認知症

 

【フレイル】 意味は虚弱

フレイルサイクル

嚥下障害→低栄養

食欲低下   筋量低下

動かない

フレイルの評価

1.体重減少:6ヶ月で2~3kg以上

2.筋力低下 : 握力 男26kg未満 女 18kg未満

3.疲労感: 理由なし

4.歩行速度の低下 1.0m以下/秒

5.身体活動 軽い運動・体襲う・スポーツなどしていない

 

筋力(量)低下を防ぐために皆さん少し運動をしましょう。生涯自分の足で歩けるために

 

疲労は脳が原因

回復させるためには質の良い睡眠

睡眠時無呼吸症候群の治療

にわとりの胸肉100g摂取:抗酸化作用

介護保険

遠隔診療

サプリメント

サプリメント

髙田 忍

10回目の注射

5月22日、3カ月ごとの定期検診を受けた。先生は眼底写真と断層写真を見せて「水が溜まっているので、注射をしましょう」といった。

「断層写真を撮るときに点滅する赤い線は縦横ともまっすぐに見えましたが」と訴えたが、眼底の赤い部分が水だという。

初めて注射したのは4年前、2014年9月の事であった。今回は昨年の12月に続いて10回目となる。次の写真は昨年12月19日のもので、赤い部分がかなり多かった。

それから3カ月後の2月6日は、治療の効果があったのだと思う。赤い部分が少なくなっていた。このときは、注射はしなくて済んだ。

10回も注射すると慣れてくる。ベッドの上で仰向けになると「まな板の上の鯉」のようだ。それでも気分のいいものではなく、不安もある。今回も医師から「血管に傷をつけてしまい充血させてしまった」と言われ、翌朝まで不安であった。幸い大事には至らなかった。できることなら、注射は少なくしたい。その間隔を広げたい。

サプリメントをのめば、症状の進行を抑えられるのではないかと思い、医師に尋ねるとOcuviteのサンプルを手渡された。

 

サプリメントを試す

サプリメントとは、栄養機能食品のことである。Ocuviteにはルテインという成分が含まれている。ルテインは黄斑部に集まる色素を構成する大切な成分である。これは青色光遮蔽するといわれている。この成分は、体この内で生成できない成分で加齢とともに不足がちになるので、黄緑色野菜などから摂取する必要がある。

今迄、栄養は自然の食品から摂るものと決めていたが、試してみることにした。アマゾンに注文すると翌日に配達された。価格は60粒3ケース入りで6800円。一日二粒をのむので90日分である。コストは1日当たり約75円である。

少しでも注射の間隔が伸びるのか、効果を確かめることにする。間隔が伸び、注射の回数が減れば、経済的にも負担が減ることになる。

 

OK Google(音声検索)

OK Google(音声検索)

 

5月10日夕方、MBSテレビがニュース番組Voiceで、「視覚障がい者の社会進出」というテーマで放送した。目が見えない、もしくは非常に見えにくいという困難を抱えながら生活する視覚障害者、3人の事例を紹介していた。

MBSテレビ ネットリンク

芸人の日本一を決めるお笑いグランプリで、目が不自由なことを笑いに代えて優勝した漫談家、大手ハウスメーカーのセキスハウスの住生活研究室に勤務する女性が活躍する姿を放送した。

 

それに続いて、ITを活用している神戸市の男性の事例が紹介された。男性の視力は右目が0.3で左目は見えない。ITの進歩で生活が劇的に変わったという。例えば、スマートフォンの設定を変えてすべて音声で読み上げさせることで画面を見なくても操作できるそうだ。

 

男性は人も交通量も多い三宮駅からスマートフォンのアプリを駆使して、迷うことなく目的地のホテルへ向かう姿を映した。ホテルの看板は見えないが、スマートフォンのカメラで撮影、拡大して確認した。

最後に画面が変わり、「OK Google、明日の宍粟市の天気」と男性がパソコンに向かって話すと、パソコンが音声で「明日の宍粟は最高気温22度、最低気温8度で曇りのち晴れでしょう」と答えたところで、特集番組が終わった。

 

そこで、OK Googleとはどういうものか興味が湧いた。

先ず、Googleの検索機能を使って「OK Google」と入力すると、設定画面が出てきた。説明に従ってスマートフォンを操作すると容易に設定することが出来た。

設定が終わると、スマートフォンの立ち上げ画面が左のようになった。

右上のマイクの絵をタップすると左のように画面が変わる。

「認識しています」の文字が出ている間に話しかける。

 

この画面に向かって、例えば「関西黄斑変性友の会」と話しかけると左下の画面に変わる。「関西黄斑変性友の会」をさがして、タップするとホームページが現れる。

 

OK Googleは意外と便利である。文字入力でなく、音声入力なので面倒な操作を省くことが出来る。試しに、次のような音声検索をしたところ、すべて正しい答えが返ってきた。

「最寄りのバス停はどこですか」「近くの病院はどこですか」「今何時ですか」「最近の円ドルレートはいくらですか」「645-381はいくらですか」「アメリカの大統領は誰ですか」

最初のバス停の質問では、バスの時刻表も出てきた。外出先では便利に使える。応用範囲が広がりそうである。これを読んだ人が事例紹介していただけるとありがたい。

髙田 忍 05/17/2018

NPO法人への道のり

NPO法人への道のり

1.なぜNPO法人か

 関西黄斑変性友の会は2018年4月2日、特定非営利活動法人(NPO法人)の法人登記の申請を大阪法務局に行い、新たなスタートをすることになった。法人化によって、より多くの患者に情報を提供できるよう努めていきたい。

 「友の会」は黄斑疾患の患者団体である。全国に70万人の患者がいると言われているが、その内会員になっているのは70人に満たない。患者団体の目的は、医師から聞くことのできない患者の貴重な体験を相互交流しようとすることにある。この目的を実現するためには、より多くの患者を会員になっていただく必要がある。

 その方法としてホームページの活用や病院でのポスター掲示である。ホームページでは広告などの効果がある。病院ではNPO法人であることが信用を高める手段になる。そこで昨年から法人化に向けて準備を続けてきた。法人化を検討している他の患者団体の参考になればと思い、記録を掲載した。

 

 2.どのような手続きが必要か

 ではどのようにすればNPO法人にすることが出来るか。インターネットで検索すると、NPO法人設立を支援する司法書士などが出てくる。規模の小さい団体が、そのために費用をかけることは経済的にも負担になる。

 内閣府のホームページには解説が書かれている。

 大きな手続きは、二つのステップがある。自治体の認証の後、法務局での法人登記である。先ず設立する自治体の認証を得ること、認証を得たのちに法務局に法人登記をすることによって法人として認められることになる。

 法人とは法律で認められたもので、個人と同じように契約などの行為が出来る。

 

3.どこで申請するかの判断

 NPOの申請は都道府県か政令指定都市である。主たる事務所の所在地を決定して設立認証を申請する自治体を決めなければならない。

友の会の事務局が大阪市生野区にあるので、大阪市で手続きをとることにした。大阪市のホームページに詳しい申請の仕方が記されている。

大阪市の場合、窓口は市民局市民活動支援担当NPO法人グループである。

市役所地下一階にある

 

4.必要な書類

 大阪市の場合「特定非営利活動法人設立認証申請書」に以下の添付書類を添えて申請する。いずれも、大阪市のホームページらダウンロードできる。

添付書類に設立総会議事録が含まれていることから分かるように、申請に先立ち設立総会を行う必要がある。

友の会は、定例会の日に合わせて設立総会を開催した。事前に開催通知を会員に送り、総会に参加できない会員から「委任状」を取るようにした。

以下、それぞれの添付書類の書き方の留意点、注意事項を記す。

  (1)定款

大阪市のひな形をもとに作成する。特に目的事業はそれぞれの法人によって異なるので丁寧に記載する必要がある。

友の会の場合は次のような記載をした。

 

 目的及び事業

 この法人は、主として関西に在住する黄斑疾患の患者、その家族及び支援者に対して、医療や治療に関する情報、社会生活上の諸情報の提供と相互交換に関する事業を行うとともに、疾患に関する知識を深めることにより、これら患者の日常生活上の不安を緩和し社会参加の促進を通じて社会に寄与することを目的とする。

 この法人は、その目的を達成するため、特定非営利活動促進法(以下「法」という。)第2条別表のうち、次に掲げる種類の特定非営利活動を行う。

 (1)保健、医療又は福祉の増進を図る活動

 (2)前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動

この法人は、その目的を達成するため、次の事業を行う。

 (1) 特定非営利活動に係る事業

     ① 定期的な情報誌の発行に関する事業

     ② 交流会、講演会の開催に関する事業

     ③ 体験談集、社会生活情報誌などの発行に関する事業

 

会費等も独自に決めることが出来る。

年会費は正会員の場合は3000円、賛助会員は5000円とした。

 

(2)役員名簿

   役員には理事長、副理事長、理事、監事を決めなければならない。

  役員の締めに続いて住所の欄がある。住所は住民票記載の通りに書かなければならない。細かいことであるが、日常は「久出ヶ谷町」と小さい「ヶ」を皆既慣れているが、住民票は「久出ケ谷町」のように大きな「ケ」になっている。注意が必要である。

(3)就任承諾書

  所定の様式に従って役員に就任する人から提出してもらう。就任承諾日は「設立総会」の開催日より後の日付でなければならない。

設立総会の前に、承諾日を空欄にして提出してもらう。

(4)役員の住民票

(5)10人以上の会員名簿

(6)法例の該当することを確認した書面

(7)設立趣旨書

(8)設立総会議事録

   議長の他に議事録署名人名の署名捺印が必要である。

(9)事業計画書

(10)活動予算書

収支の計算に誤りがないか、整合性があるか確認する。

 

一旦出来上がった所で、市の窓口に持参しチェックを受けると良い、親切に指導をしてくれる。

 

5.認証通知

 認証申請すると閲覧がなされ、約3カ月後に認証した旨の連絡がある。

 窓口に出向き、認証通知と定款を受領する。

 登記には法人の実印が必要となる。印鑑の店に出向き注文する。一日で出来上がる。

 法人の実印は個人の実印と異なる。丸印で外側に法人名、内側に「理事長印」と入れる。

 

6.登記

 認証通知を受領後2週間に内に登記申請をする必要があるので、すぐ法務局に出向き必要書類の等手続きを相談する必要がある。

大阪法務局の場合地下鉄天満橋

 窓口がいくつもある、先ず相談室に行き、説明を聞いた後書類を作成し、申請窓口に提出する。

 約10日後に登記が完了する。

 

7.大阪市への届け出

  登記事項明書等を添付して大阪市に届ける必要がある。

 

8.全体の流れを整理すると

2017年11月1日   設立総会開催通知、役員就任依頼
2017年11月30日           委任状集約
2017年12月7日             設立総会開催(大阪市内)
2017年12月15日 大阪市に設立認証申請書
2018年3月19日             大阪市から認証の連絡
2018年3月20日             認証通知受領
2018年3月22日     大阪法務局に相談
2018年4月2日               大阪法務局に設立登記申請
2018年4月12日     登記事項証明書        

法人化を決定してから、完了するまで約五か月半かかった。

      

9.その他

 (1)いかなる団体であっても会計の透明性が求められる。出来るだけ、団体名義の口座を作っておいた方が良い。例えば、ゆうちょ銀行は任意団体であっても、団体の規約を添えて申請すれば口座開設ができる。

(2)NPO法人は設立すれば、それでおしまいというわけではない。設立後も自治体に定期的に事業報告や役員の異動の報告をしなければならない。このような事務に多くの時間や労力がとられる。本来の活動がおろそかにならないよう体制を整えておく必要がある。

(3)患者団体にとっては財政上の問題もある。会員の会費のみで運営することは困難である。助成する機関があるので積極的に応募するのも解決策の一つである。

(高田 忍)

 

 

確定申告と医療費控除

確定申告と医療費控除

関西黄斑変性友の会代表世話人 

髙田 忍

2月16日から3月15日まで確定申告の期間です。加齢黄斑変性の患者は医療費が高額であるため、医療費控除によって所得金額を差し引くことが出来ます。その結果。還付を受けられる可能性があります。その概要を説明いたします。該当する方は、税務で手続きされることをお勧めいたします。

 

1.医療費控除

医療費控除額の計算式は次の通りです。

医療費控除額=(医療費控除の対象になる医療費

-保険金等で補てんされた金額)-

10万円(総所得200万円未満の人は総所得金額等×5%)

簡単にいうと,年間10万円以上の医療費がかかった場合、超えた額について医療費控除が出来ます。

 

例えば抗VEGF薬アイリーアを注射した場合、3割負担で一回につき57,000円の医療費がかかります。年間2回以上注射すれば10万円以上となるので、超えた額が控除の対象になるということです。

治療回数

計算式

医療費控除額

2回

57,000円×2-100,000円

14,000円

3回

57,000円×3-100,000円

71,000円

4回

57,000円×4-100,000円

128,000円

 

但し、年間所得が200万円以下の人はその5%を超えた場合に医療費が控除できます。例えば、年間所得が100万円の人は医療費が5万円をこえた場合に超えた分について医療費控除が出来ます。

治療回数

計算式

医療費控除額

2回

57,000円×2-50,000円

64,000円

3回

57,000円×3-50,000円

121,000円

4回

57,000円×4-50,000円

178,000円

 

2.医療費控除の手続き

確定申告書を提出する際に「医療費控除明細書」を添付する必要があります。領収書は必ずしも必要ありませんが、5年間は税務署から提出を求められる場合があります。

対象となる医療費には通院費(病院までの公共交通費)を含むことが出来ます。ただしタクシー代や自家用車のガソリン代は含むことはできません。メガネは、医師が指定した場合は控除対象になる可能性があります。

 

3.還付される税額

医療費控除の額がそのまま還付されるわけではありません。課税所得による税率に応じて還付の額が計算されます。課税所得とは、所得から医療費控除や寄付金控除などを差し引いた所得のことです。

例えば、アイリーア年4回注射した場合の医療費控除は、上で計算したように128,000円です。

課税所得

税率

還付額

300万円

10%

12,800円

2000万円

40%

51,200円

 

4.具体的な対応

計算の仕方は分かったが、具体的にどのように動けばいいのか分からないかも知れません。毎年、この時期それぞれ所轄の税務署で税務相談が行われています。

給与所得や年金の源泉徴収票と医療費の領収書、マイナンバーカードを持参して税務署の相談窓口を訪ねてください。3月15日の直前は混み合いますので、出来るだけ早く相談することをお勧めします。

 

給与所得の源泉徴収票

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年金の源泉徴収票

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