テレビ映画の活きた英語
暇なときはテレビでイギリスの事件映画を見て過ごしている。フロスト警部とかモース警部という番組である。警部は英語ではChief Inspectorと呼んでいる。日本と同様、警察官に階級制度があり巡査、刑事、警部、警視正などそれぞれ異なる言葉が使われている。男性の警察官が女性の警察官に「お茶を入れてくれ」と頼んで、「私はあなたの部下ではない」と断られる場面が出てきたりして意外と面白い。
取調室はWitness waiting room、容疑者はSuspect、殺人犯はKillerで、証拠(Evidence)が揃い、事件(Case)が解決するとEnd of Story(一件落着)となる。聞き取れた英語をノートするようになったきっかけは、このEnd of Storyであった。英語をうまく四字熟語に置き換えている。他にもないかと思い書きとめるようになった。
耳で聴きとれた英語と字幕の訳を記録してきた。一単語から三単語程度の簡単な表現を整理したので紹介したい。
先ずは、単語一つの簡単なものから始める。
| 
 Yes ?  | 
 見知らぬ人から顔をじろじろ見られた時にいう「何?」。 何の用だ。(「はい」ではない。)  | 
| 
 Well?  | 
 Yesと同じ意味。何だ。(語尾を上げて疑問形で話す)  | 
| 
 Enough  | 
 うんざり(小言など十分聞き飽きた時)  | 
| 
 Hell  | 
 ちくしょう(本来は地獄だが罵り言葉、日本人は使わない方が無難)  | 
| 
 Indeed  | 
 いかにも(辞書には「実に、なるほど」と出ている)  | 
| 
 Calm Calm down  | 
 冷静に、落ち着いて(興奮した人に対して)  | 
| 
 Never  | 
 お断り(Noより強い否定言葉のようだ) 同じ意味の表現で「Absolutely not」があった。「まるでない」と訳していたが・・・  | 
| 
 Over  | 
 おわりよ  | 
| 
 Busy  | 
 後にして(忙しくて、かまっていられないので)  | 
| 
 Problem  | 
 力を貸して(自分は問題を抱えている、だから助けてくれ)  | 
| 
 Bingo  | 
 やったね  | 
| 
 Nevertheless  | 
 とにかく(「それにもかかわらず」と覚えていたが、日常会話で言うことはない。「とにかく」はうまい訳だ)  | 
次は単語二つからなる言葉
| 
 Very kind  | 
 うれしいわ(親切な人に対して、自分の気持ちを表現)  | 
| 
 How kind  | 
 同じ意味だが、相手に感謝の気持ちを伝えているように思った  | 
| 
 Fresh air  | 
 空気がうまい、外へ行こう、外へ出よう (息抜きのために部屋の外へ出よう、かなりよく使われる表現)  | 
| 
 Get away  | 
 来ないで  | 
| 
 Hold on  | 
 電話をかけてきた相手に待たせる時にいう「待って」。Pleaseを付けると丁寧になる。 電話をかけ直すときはCall back、「電話をして」はCall me  | 
| 
 Take care  | 
 お元気で(日本語の日常会話で「お元気で」ということはあまりと思う。別れる時に使うので「ではまたね」の方が近い  | 
| 
 No idea  | 
 知らないわ  | 
| 
 No way  | 
 とんでもない  | 
| 
 Not bad  | 
 まあまあだ  | 
| 
 That`s right  | 
 たしかに(類似の意味でAbsolutely、Correctも使われる)  | 
| 
 Down here  | 
 こちらへ  | 
| 
 Two minutes  | 
 すぐ行く(One secondという場合もある)  | 
| 
 Trust me  | 
 大丈夫よ(元総理も使った言葉、本当に大丈夫?)  | 
| 
 Grey are  | 
 微妙(白黒がはっきりしない灰色だから「微妙」となる。辞書には微妙はSubtleと出ているが、余り会話では使わないかも知れない)  | 
| 
 Our fault  | 
 私達のせい(直訳すると我々の誤り)  | 
| 
 Good luck  | 
 頑張れよ  | 
| 
 Attention please  | 
 みんな聞いてくれ(空港の放送でも聞く言葉)  | 
| 
 After work  | 
 仕事の後で、After Schoolは「宿題」と習ったと思う  | 
| 
 Fifty fifty  | 
 (男女が)合意の上で、(盗んだ金を)山分けなど、比較的よく出て来る表現  | 
| 
 Big mistake  | 
 悪かった  | 
三つの単語
| 
 See you later  | 
 じゃあね(直訳は「後で会おう」)。明日会う時は「See you tomorrow」 「さようなら」の意味でGood Byeはあまり使わない。二度と会わない意味になる。 ついでに初対面の時「Nice to meet you」といい、二回目以降の時は「Good see you」と使い分けている。  | 
| 
 Call you back  | 
 折り返し電話します  | 
| 
 All of truth  | 
 全て本当のことだけ  | 
| 
 Back to work  | 
 仕事に戻ろう  | 
| 
 Let me alone  | 
 私にかまわないでくれ、ほっといて  | 
| 
 End of story  | 
 一件落着(事件が解決したとき)  | 
| 
 Not very much  | 
 というより  | 
| 
 Not my fault  | 
 私のせいじゃない  | 
| 
 On my way  | 
 すぐ行く(今、そちらに向かっている途中)  | 
| 
 Everything we can  | 
 全力で(できる事は何でも)  | 
| 
 You tell her  | 
 必ず伝えろ(「君が彼女に話す」と訳してはいけない) Youを主語にすると命令口調になる。 学校英語で You had betterを習う。「あなたは〇〇した方が良い」の意味で婉曲表現と教える。むしろ「〇〇しなさい」の命令である。 相手に何かを頼みたい時は、前に「Would you mind○○」とか 「Could you please○○」の表現を使う方が良い。 Would you please tell her I will be thereのように使う。意味は「行くと伝えてもらえますか」。この文の「be there」に注意。「行く」は「Go」と習ってきたと思うが、出発地点に意識がある言葉に思われる。説明が難しいが、次の文も参考に。  | 
| 
 I wasn`t there  | 
 行かなかった(I did not goではない)  | 
| 
 Take a break  | 
 休憩にしよう(日本語でもコーヒーブレイクと言う表現がある)  | 
| 
 I am leaving  | 
 もう沢山(侮辱され部屋を立ち去るときのセリフであった)  | 
| 
 So did I  | 
 おれもそうだよ  | 
| 
 Is anyone here?  | 
 誰かいる?(捜索に入った刑事が拳銃を構えながら)  | 
| 
 Get out my house  | 
 出て行ってちょうだい  | 
| 
 I ought to know  | 
 直訳すると「私は知るべき」だが、「隠していることはないか」と字幕に出ていた。  | 
次は疑問形の表現
| 
 May I ?  | 
 普通は動詞が続くが、省略しても場面で意味が相手に通じる 食べても?座っても?もう一つ食べても? 「May」はMay I help youのように使われる。「何かお困りですか」町の中で困っている外国人に話しかける言葉  | 
| 
 What about?  | 
 何の話だ  | 
| 
 What happens?  | 
 状況は(警部が殺人現場を訪れた時)  | 
| 
 What` s next?  | 
 どうするの(「お次は何」では堅い)  | 
| 
 What`s wrong?  | 
 どうした  | 
| 
 What he was  | 
 人となり  | 
| 
 What I am  | 
 それが私だ(直訳のような感じがする)  | 
| 
 Why not?  | 
 いいわよ(これもよく出て来る。直訳すると「ダメな理由?」となるが、了解するときに使われる。  | 
さいごにもう少し長い言葉
| 
 What can I do for you?  | 
 どうしました。要件は何だ (犯人が刑事に職務質問されたとき、電話をかけた時相手が言う言葉でもある) 1992年アメリカに赴任したとき、電話をした相手から「What can I do for you」と言われたことが今でも思い出される。その時は、大変強い口調に聞こえ、電話したのがまずかったのかなと思った。相手に要件を聞く時に通常使われる表現のようだ。  | 
| 
 What do you want ?  | 
 何の用だ、何か用か(犯人が職務質問された時、刑事に云うかなり乱暴な印象を与える)  | 
| 
 How can I help you?  | 
 どんなご用ですか?質問をどうぞ、私にご用ね (女性が使うことが多い丁寧な表現)  | 
(2019,2,3髙田忍)