現存十二天守を訪ねて

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現存十二天守を訪ねて

現存天守(げんそんてんしゅ)とは、日本の城の天守のうち、江戸時代またはそれ以前に建設され、現代まで保存されている天守のことである。このような天守が全国に12ある。2012年から7年の間に、そのすべてを訪ね天守閣に登ることができた。北から順にその姿を周辺の景色とともにアルバムにした。
きっかけは2011年11月に妻が亡くなり、時間の余裕ができたことである。その頃、自分は前立腺癌の治療を終え再発防止を願って西国33札所を参拝していた。それも岐阜県の谷汲山華厳寺を最後にすべて巡り終えていた。新たな目標として100名城を考えたが、名城の選定基準が不明確なこと、100カ所は不可能を思ったことなどから現存十二天守に絞った。

1. 弘前城(青森県)

東北の桜を見るツアーに参加したのは2016年4月のことであった。角館から始まり十和田湖、八幡平を経て弘前の旅であった。弘前城は石垣を修復するため、天守の曳家工事をしているところであった。お堀に散った桜がまるでじゅうたんを敷きつめたようであった。

 


2.松本城(長野県)

2013年9月、名古屋から中央線に乗り継いで上高地へ行った時に立ち寄った。一番よくとれている写真である。姫路城が白いのに対し、松本城の壁は黒く漆で塗られている。
松本には、明治9年に建てられた開智学校が保存されている。

 

3.丸岡城(福井県)

福井県坂井市にある。西宮から片道250キロ、名神高速道路、北陸自動車道で3時間かかった。柴田勝家が築いた城で現存天守の中では一番古い。昭和23年の福井大地震で倒壊したが、昭和30年に修復再建された。城の隣には「一筆啓上 日本一一番短い手紙の館」がある。

4.犬山城(愛知県)

訪れたのは2014年6月2日。その前日、歴史街道倶楽部山城の会で彦根にある石田三成の居城佐和山城跡を登った。米原から名古屋まで新幹線、名鉄犬山線に乗り換えて行った。駅から城下町の風情が残る街並みを歩いた。かなりの距離があった。
天守から見下ろす木曽川の風景が良かった。

 

5.彦根城(滋賀県)

滋賀県に生まれながら、彦根城へ初めて行ったのは最近のことである。2014年6月1日佐和山城跡に登った後、彦根城を見学、翌日犬山城へ向かった。その後、数回訪れている。翌年8月,琵琶湖ウォークに参加した際、お堀の周囲を歩いた。
彦根城は井伊家の城である。1604年初代直政の時普請開始、二代目直孝が完成(1607年)させた。天下普請といって全国の譜代大名に手伝わせた。
NHK大河ドラマは今年で57回、このうち井伊家が14回登場する。大老井伊直弼は8回。5代6度にわたり大老職を出し、譜代大名筆頭の家柄である。
井伊家は30万石で、近江国に28万石、佐野領(群馬県)に1万8千石、世田谷領に江戸賄料として2千石を持っていた。一石とは成人が一年間に消費する米の量である。約150キロ。
井伊家の官職は掃部頭(かもんのかみ)で、平安時代の律令制の官職名からきている。
赤穂事件の浅野内匠頭長矩も同じ律令の官職名がついている。


城の北側に国の名勝玄宮園という日本庭園がある。


遠くに竹生島がかすんで見える。


6.姫路城(兵庫県)

これまでに三回訪れた。修復前に一度、修復中の2013年2月7日、修復後の2018年11月である。前の二回は天守閣に上ったが、2018年は70歳代後半になり、その高さに圧倒され登ろうという気持ちが失せ見るだけとなった。その代わり、隣接の好古園という日本庭園に入った。紅葉が見事であった。

7.松江城(島根県)

2012年10月、玉造温泉に泊まった翌日に訪ねた。駅からバスに乗った。近くには小泉八雲の記念館がある。再び山陰線に乗り米子で下車、足立美術館を見学した。ここは行く価値がある。綺麗な日本庭園がある。



8.備中松山城(岡山県)

JTBの「岡山の城を巡る旅」に参加した。他に岡山城や秀吉の水攻めで知られる備中高松城跡を訪れた。現存天守12城の中で「山城」の形態をとるのは、備中松山城だけである。
シャトルバスが出ている。

9.丸亀城(香川県)

丸亀城は2012年6月12日に訪れた。車で山陽道を走り、倉敷から瀬戸大橋を渡って坂出で出た。その時の写真は残っていたがはっきり映っているのは大手門だけであった。そこで2018年12月2日に再度天守の写真を撮りにいった。今回は淡路島経由であった。紅葉がきれいであった。
丸亀城は石が記の名城として知られているが、今年の台風で崩れ修復工事が行われていた。
1658年京極高和が播州竜野から転封され明治まで続く。

 

 

10.松山城(愛媛県)

四国には前述の丸亀城を含めて四つの現存天守がある。JR四国バースデーチケットを利用して松山城、宇和島城、高知城を巡った。バースデーチケットとは誕生月に1万円で、三日間乗り放題できる便利なチケットである。2012年9月18~20日の二泊三日の旅であった。初日は道後温泉、二日目は高知のビジネスホテルに宿泊した。

予讃線松山駅で降り、坊ちゃん電車で道後温泉に向かう途中にある。




松山は俳人正岡子規の生まれた町である。



翌日、JRの電車で宇和島に向かった。


11.宇和島城(愛媛県)

駅から歩いて15分ほどの高台にある。天守からは宇和海が見える。
藤堂高虎が慶長元年(1596年)から6年かけて築いた城である。

12.高知城(高知県)

関ケ原の戦いの後、山之内一豊が入府した城である。観光案内の人が桂浜まで行って坂本龍馬の像を見ないかと近寄ってきたが、1966年8月に職場の仲間といったことがあるので断った。



帰りは高松まで戻り、岡山行きに乗った。

 

番外編

会津若松城(福島県)

雪化粧の会津若松城である。戊辰戦争の時籠城したと言われている。


熊本城(熊本県)

熊本地震の数カ月前に、長崎や阿蘇を訪れた際に立ち寄った。加藤清正が築城した。

(2019,1,3 髙田)

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